Instagramとの比較から探る「Pinterestのいろは」

Instagram & Pinterest Technology

写真を扱うソーシャルメディアアプリといえば、まっさきに思いつくのがInstagram。

世代やお仕事柄によっては Tumbler 、話題沸騰中の Dispo を思い浮かべる方も多いかもしれませんね。しかし、今回取り上げたいのはそのいずれでもない、 Pinterest です。

国内月間アクティブユーザー数は前年比1.6倍にまで登り870万人を記録しています。(2020年12月ニールセン調べ)

スクリーンショット 2021-04-18 14.13.14

国内MAU(月間アクティブユーザー数)3,300万人のInstagram、8,200万人のLINEに比べれば、ユーザー数増加にさらなる期待を寄せられる数値感であることがわかります。
というのも、2年前2019年8月の段階での国内MAUは530万人(Nielsen調べ)であったにもかかわらず、現在では国内MAUにおいておよそ160%の増加率を果たしています。

今回は、そんなPinterestの将来性や特質を主要SNSの一つInstagramと比較しながら解説していきます!

まず、Pinterestって?

Pinterestとは、画像(イラスト・デザイン・風景etc)と動画をストックするソーシャルメディアプラットフォームです。

ホーム

A. インターフェース

Pinterestは上図にあるよう4つのセクションに分けられています。しかし、InstagramやTwitterに見る縦並びの時間軸で投稿が並べられるタイムラインは存在しません。
代わりに、自身が検索, 閲覧したジャンルに類似した画像/動画がレコメンドされています。

B. ボード機能

デザインやイラスト、ライフスタイルのインスピレーションを得るために、個々のユーザーは“ボード”を作成しお気に入りのコンテンツを「保存」しストックすることができます。

C. フォロワーや「いいね」の概念

基本的にはソーシャルメディアとして銘打たれており、フォロワーとのチャットやフォロワーが作成したボードを確認することができます。しかしフォロワーの概念は極めて希薄です。

今まで2年ほど使ってきた私の感想では、どのユーザーにどれくらいのフォロワーがいるのかを把握したことはほぼありません。一応アカウント欄からフォロワー数を確認することはできますが、この記事執筆のためにマジで初めて確認したくらいでした。(…0フォロワーで、フォローしてるのも4人…)

画像3

「いいね(like)」はなく、可能なアクションは「コメント」「保存」「シェア」のいずれかです。
(ただし、2017年の時点まではいいねボタンが存在していたことがうかがえます。)

InstagramとPniterestのコンセプト

同じ写真を扱うソーシャルメディアであるといえど、そもそもInstagramとPniterestは異なるコンセプトを持っています。

まずは双方のコンセプトを確認した上で比較に入っていきましょう。

Instagramのコンセプト

ー Bringing you closer to the people and things you love

日本語ページでは『大好きな人や物とのつながりを深める』と表記されています。

スクリーンショット 2021-04-18 15.10.52

インスタグラマー(今はあまりそう呼ばれなくなった)やクリエイター、デイリーユーザーのもとから日々さまざまな “好きなもの” が発信されています。フォロワーしている “好きな人” の近況投稿をフィードやストーリーズから閲覧でき、ハッシュタグでそうした “好き” により深くダイブすることができます。

Pinterestのコンセプト

ー Pinterest shows people new possibilities for their lives. Reach people as they seek inspiration

Pinterest Japan グロース・オペレーションズ日本代表 舩越貴之氏へのインタビューによれば、『暮らしをさらに豊かにするインスピレーションの発見と実現をもたらす』と説明されています。

スクリーンショット 2021-04-18 15.28.47

画像検索ツールとみられることが多いPinterest。実際にアプリ内をクロールしてみれば、画面いっぱいに表示できるビジュアルからたくさんのひらめきや発見に遭遇することができます。

InstagramとPniterestの比較

ここまでに確認したPinterestの特質をもとに7項目で特筆すべき点をまとめた図が↓こちらです。
(※重要箇所は 🟦 でハイライト)

以下ではこれを参考にしつつ、比較点を解説していきます!

スクリーンショット 2021-04-18 16.58.49

【比較】コンセプト

画像や映像をメインとした両アプリ、これらのコンセプトが含んでいるキーワードを整理すると、以下のようになります。

✅ Instagram → 好きな人やものつながり
✅ Pinterest   → 豊かな暮らしインスピレーション

Instagramのキーワードから見えるプラットフォームの目標は、
自分の中に既に生まれている興味関心をベースに他者との「つながり」を推し進めていることが伺えます。
一方Pinterestでは、自分の中にはないアイデアを外部から取り込み「インスピレーション」として自身の創造を活性化させることと言えるでしょう。

以上よりそれぞれのプラットフォームで目指す方向が、対-他者 or 対-自分 であることがわかります。

【比較】主な機能

多数の機能を備えたInstagramに関しては、ユーザーの年代・目的によって「主な機能」はさまざまでしょう。
若年層ではストーリーズの利用が多いと言われ、反面それ以上の世代はフィードに偏りがあります。また、比較的新しいリールまとめ機能はまだまだ積極的に活用されている風には見受けられません。

そうした前提のもと、Instagram特有の機能を敢えて挙げるとすれば「ハッシュタグ」です。

ホーム

ユーザーが投稿文に付したハッシュタグに準じて収集され、
数ある機能の中で最もコンセプト(大好きな人や物とのつながりを深める)実現に貢献できる機能でしょう。

さて、続いてはPinterestの機能です。ここで挙げるメイン機能は「ボード」。
ビジネスアカウントでない限りPinterestにコンテンツ投稿はできません。したがって一般ユーザーの主な利用は「閲覧」と「ボード」の作成に限定されます。ボード作成では、ピン(ダウンロード)したり保存したコンテンツを任意のカテゴリーごとに分類することです。

ホーム

各ユーザーは自身のボードを作成し、それを友人やプロジェクトメンバーとシェアすることができます。このボードで自身のインスピレーションを高め、よりクリエイティビビティに富んだ活動が可能となります。
(※ Instagramのまとめ機能でも、ボードのようにコンテンツを収集〜シェアまで可能な機能が備わっています)

【比較】いいねやフォロワー

既述の通り、Pinterestではいいねボタンがなく、フォロワーという概念もかなり希薄です。というのもPinterestのコンセプトが “対-自分” であり、自身の中にインスピレーションを生み出すことがゴールだからです。

一方Instagramでは、いいね・コメント・保存数は投稿がフィード上位や発見タブに表示されるかに大きな影響を与えます。また、フォロワー数もそのユーザーコミュにテーの規模感を測定する点では重要を指標となります。

ホーム (1)

Instagramのコンセプトにある “つながり” をどれほど生めるかは、こうしたエンゲージメントポイントが大きな役割を果たしているのです。

まとめ

モバイルファーストな昨今、
文字に特化したデスクトップベースなコンテンツよりも映像・画像の重要さが高まっています。

脳に伝わる情報の約90%は視覚的情報だといわれており、
写真や動画などのビジュアル情報は、テキスト情報よりも約6万倍早い処理速度を誇ります。
またユーザーのモバイル利用を考えてみると、電車やおやすみ前のスキマ時間にサッとコンテンツに目を通す人が多く、そうした意味で集中力が低下しているとも言えます。

このようなデジタル利用状況に鑑み、クリエイターはさらなる “分かりやすさ” ,  “刺激” を備えたコンテンツ作りを求められるでしょう。
Pinterestでは、実は「漫画の無断転載など著作権侵害」も挙げられており、どのSNSプラットフォームが抱えてるように問題は避けられません。

しかし、イメージを発掘し自らのインスピレーション源をボードに蓄えられるPinterestでは、自身のみならずプロジェクトメンバーとの感性の一致やより洗練されたデザインを目指すことを可能としてくれます。将来的にはInstagramのようにECとの繋がりを持ち始めB2B領域で強い影響力をもたらす潜在力も備えています。

今後、主要SNSに比肩するようなプラットフォームになる日も遠くはないのでは、と思わされますね。

*参考URL*
▶︎ 時代は「ググる」から「タグる」に 事例とともに探る動画接客・動画コマースのこれから

▶︎ コロナ禍に「Pinterest」が急成長した理由–前年比で利用者1.6倍、料理レシピ探しにも

▶︎ TAMKO|80% of their predictions for this year came true despite the pandemic

▶︎ Pinterest Business

コメント

タイトルとURLをコピーしました