Z世代にとって「見えるもの / 見えないもの」

僕らZ世代にとって「見えるもの / 見えないもの」 Technology

仮想通貨、NFT、バーチャルインフルエンサー、Vtuber、アバター…

Z世代実況レポーターとして、Z世代を中心としたトピックを1年以上追い続けていますがここ最近気がついたことがあります。デジタルネイティブと呼ばれている私たちZ世代は、『 “目に見えないものへの抵抗感が異様に少ない』と。
少なくとも、例示したような「金融・エンターテイメント・ソーシャルメディア領域」ではすでに “見えないもの” が浸透しかつZ世代に受け入れられ始めているのです。

エンタメも投資も、目に見えないものに

ソーシャルメディアやEコマースでは、デジタル上にのみ存在するバーチャルインフルエンサーやVtuber、アバターの存在が中国・韓国を中心に拡大の一途を歩んでいます。

日本でもすでに複数のVtuberやバーチャルタレント事務所が立ち上がっており、その勢いは昨年から徐々に高まりを見せています。(なんといって日本にはVtuberの創始者的存在キズナアイがいるんですから!)加え、最近ねとらぼを風靡したように、今やバーチャルセックスも国内で実現されているくらいです…

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アイドルグループEXOのレイがミニゲーム「淘宝人生」のイメージキャラクターに。
彼のバーチャルイメージ「小Z」も発表されたが、これは既存の人物がデジタルに投影されるバーチャルヒューマン化といえる。
中国でバーチャルキャラが活況!ライブ配信からアンバサダーまで起用される理由より

さらに投資でいえば、Z世代の多くがNFTや仮想通貨などといったデジタル金融商品を好んで投資対象としており、仮想通貨でいえばZ世代投資家の47%が投資!
反面、将来的に価値が上がる現存商品(骨董・絵画・フィギア・本など)への投資は消極的なようでした。

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gamblers pick|Cryptos and NFTs: Gen Z Investors Have Entered the Chat [Survey] より
※ ここでいわれているのは、US Z世代

[和訳]

  • Z世代は他世代に比べ、「仮想通貨・ミーム投資・通過取引・NFT」に投資する傾向にある。
  • 現物商品全般にはいずれの世代よりも投資は消極的だが、ファッションには2倍、スニーカーでは3倍の投資をしている。
  • コールオプションに、より積極的。

ソーシャルメディアが普及させた”アカウント”という概念

こうしたデジタル移行、つまり見ない化」の背景には、ほぼ全人類に行き届いているソーシャルメディア、その”アカウント”という概念が大きく横たわっていると思われてなりません。

何気なく新しいアプリをApple Storeからダウンロードすると『アカウントを作成する』というステップに違和感なく進行するでしょう。はたまた、趣味のアイドル推しのためにIsntagramを使いたいとなれば別アカウント作成に向かうと思います。
この時、メディアには「LINEや電話番号を使ったSMSなどの1-1型メディア」と、
「Twitter・Instagram・Facebook・TikTokなど不特定多数とのオープンなコミュニケーションが前提の1-n-n型メディア」の2系統があり、その二者間の特質を考えてみると以下のように言えます。

ミレニアル世代

シンプルな1-1型だと、「デジタライズされた、現存する個人のコピー」としてアカウントが存在します。
例えば 080-xxxx-xxxx という番号は、複製不可能で唯一無二の個人を指し示すアカウントだといえますし、1-1のコミュニケーションが基本のLINEも同様に高い実名性を含んでおり”LINEアカウント=現存する個人”と捉えられます。

一方1-n-n型メディアのアカウントは、「デジタライズされ分散した’個’のコピー」となります。(平野啓一郎氏の”分人主義”のようなイメージ)
私たちはコミュニティごとに異なるアイデンティティーを持ちますが、その総体こそが”(見えるものとして)現存するあなた自身”なのです。1-n-n型メディア上でのアカウントという概念は、個人を強制的に ’個’ へと分散させ、見えないものとして分散したあなたをソーシャルメディアに投影するのです。

単純にデジタライズされただけのアカウントよりも、より高度かつ複雑に分化された個が1-n-n型メディアには存在しているのです。個人的な所感を含みますが、Z世代のみならず多くのSNS利用者の使用頻度は1-n-n型メディアが多いと考えて良いでしょう。
となれば、InstagramやTwitterなどの主要ソーシャルメディアには、”断片的な個”がアカウントとして存在しており、もとより見えない個がデジタライズ、分散され一層の複雑化を経て自身を見えないものに仕上げていることがわかります。

「見える / 見えない」で判断できない世界線

冒頭のエンターテイメント領域や投資においても目に見えないものが身近になり、毎日目にするソーシャルメディアでは「自分自身もが目に見えない存在へと変化させられていた」ことがわかりました。

3Dアバターソーシャルサービス【ZEPETO】を大解剖してみた
【関連記事】ZEPETOの「機能的側面」に着眼した記事

「見える / 見えない」「ある / ない」の問題はますます複雑さを極めています。
例えば、バーチャル空間上をアバターを介し楽しめる”Z世代の「どうぶつの森」”風ソーシャルメディア「ZEPETO」を見てみましょう。

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ここでは、現実の自己をそのままデジタライズしたアカウント(ここではアバター)を作ることができますが、理想とする自身を表現することも可能。
実際に僕のアバターの1つは↓こちらのように全く現実のさまとは異なるビジュアルで、自身の理想を描いた感じ。

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ここで僕のZEPETOアバターに対する心情を考えてみると、理想というかたちで自己が見える状態ですがバーチャルという空間のために”ないもの”だといえます。…が、ARフィルターを使ってアバターを表示させることも可能なため、なんとも言い表し難いのがこの世界線…

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ただ言えるのは、「見える、見えない、ある、ない」もはやそんな次元を一蹴した高次元のソーシャルワールド」が、Z世代をはじめα世代や次なる世代が主役となった世界にはあるのではないか、そんなふうに思えてしまいます。

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